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3/20/だったら俺は大罪人だ(バーナサ+クィ)
2007/03/20(Tue) 11:08:05
3月20日。
お題挑戦第2日目。 だったら俺は大罪人だ バーナサです。 注意! 「バーティミアス」という児童書のBLです。 知らない人、または嫌悪感を抱かれる方は、スルーしてください。 また、二次創作を知らない方は、興味本位でのぞかないでください。 1巻終了ぐらいの設定です。
「あら、バーティ。どうしたの?」
「よっ、クィーズル。久しぶりだな。」 顔をみなくても、相手はわかる。 こんなところで呼びかけてくるジンは、一人しかいない。 「かなり疲れたって顔してるわね。誰にこき使われた?」 こき使われて疲れているわけではない。 このソロモンとしゃべったことのあるジンは、これぐらいじゃ疲れない。 「お前、俺をバカにしてるのか?こんな平和な時代にこき使われたぐらいで疲れるわけないだろ。 インプやフォリオットなら別だが。」 クィーズルはくすっと笑いながら言った。 「それもそうね。」 座っていた芝生の上から空を見上げる。 インプやフォリオット、たまにジン(俺みたいな大物じゃなくて下級のだ。)にうめつくされている。 「じゃあ、考え事?」 以前の俺なら、「そんなのアホな人間がすることだ。」と笑い飛ばすだろう。 ただ、今はそれができない。 ここで、「ちょっと戦略を練ってるだけだ」といっても、普通のジンなら戦略ぐらいちょっと考えれば思いつく。 バカにされるだけだ。 考えた末、こういった。 「別に、ちょっと休んでいるだけだ。」 「インプやフォリオットみたいに仕事をサボって?」 はぁ。まさに墓穴。こいつと会うと、何かしら弱みを握られてしまう。 「お前がまじめすぎるんだろ。」 間抜けに聞こえるかもしれないな。 「間抜けなやつが仕事中にこんなところでのんびりしてると思う?」 思わずにやっとする。 「それもそうだな。」 クィーズルは、ユーモアが分かる。 しかも、魔術師の前では俺と違っていい子ぶっているため、魔術師にはそこまでひどいやつだと思われていない。普段は俺とほとんど変わらないユーモアの持ち主なのに。 「なぁ、クィーズル。」 「なぁに?」 「長年使えていた主人の本名を知ったら、どうする?そして、そいつが普通の主人よりもちょっとましなやつだったらどうする?」 突発的な質問だ。 当然、主人というのはナサニエルで、ちょっとましとは、ちょっと良心が残っているということだ。 クィーズルは、ゆっくり俺の方を向いた。 「そんなの、決まってるじゃない。飛び掛ってすぐがばっと。食べるわ。あ、魔術師がおいしそうじゃなかったら殺すだけだけど。」 「だよな。」 普通は殺す。あの時、命令を出された直後に殺しておけばよかった。 ローズマリーの缶に小僧が呪文をかける前に。(刑務所のかんだ。わかるよな。) そうすれば、あんなやっかいごとに首を突っ込まずにすんだ。 なのに、それができなかった。 できるできないの前に、思いつかなかった。 あのときの俺は、インプよりもバカだった。 自分で認めている。 プトレマイオスの時と同じだった。 あの時も、本名を知っていた。(プトレマイオスの本名はプトレマイオスだ。当たり前だが。) だが、プトレマイオスはそのことについて無頓着だった。 小僧は恐れている。 本名をいつばらされるか。 いつ俺が殺そうとするか。 プトレマイオスは、そんなことなかった。 俺を、信用してくれた。 小僧……ナサニエルは信用してない。 「本名がどうかしたの?まさか、知ったとか…。」 「ありえないな。魔術師がこんなに気をつけている時代に知るなんて。」 そう。そのありえないことがおこった。 「なんとなくっていうヤツね。私、そろそろ行かなきゃ。」 「おう。」 かるく、手をふる。 クィーズルは立ち上がると、微笑んで行ってしまった。 主人によって対応が違う。 そんなの当たり前のことだ。 主人の性格1つで、俺はイラつく。 でも、そんなの主人も一緒だ。 妖霊が嫌味な性格(俺みたいにすばらしいことを思いつく性格)だと、 妖霊によって対応が違ってくるのだ。 平等なんて、この世界にはない。 いまさら、繰り返しても遅い。 ただ、この約5年後にフェイキアールがこの法則をやぶったが、それはまだ未来の話。 あとがき。 途中から考えていた終わらせ方とずれていきました。orz... というか、あたし、終わらせ方が無理ですね。 でも、これがバーティミアスで始めて書いた短編小説です。(記念すべき第1作目) バーティの考え方で書くのが、楽しかったですvv メリッサを聞きながら書きました。 ↓↓ メリッサ 歌詞はないけど、聞いているとのってきます。 PR この記事にコメントする
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